沖縄の核」真実伝えよ ゴルバチョフ沖縄県民にメッセージ  

沖縄の核」真実伝えよ ゴルバチョフ沖縄県民にメッセージ  18・11・31
 2018年1月31日の琉球新報は、ミハイル・ゴルバチョフ 元ソ連大統領( ノーベル平和賞受賞)が沖縄県民へのメッセージを贈ったと報じ田。以下はその要旨である。ー冷戦時代、沖縄に多数配備されていた核兵器に関する情報が、NHKの番組などで明らかになったと知った。と同時に、現在もなお、沖縄に保管されているかもしれないという危惧で私は心を痛めている。この問題は、県民に真実を公開する必要がある。私は核兵器の削減や最終目標としての核兵器の完全撤廃、国際問題に軍事力を使用しないという点を主張してきた。この観点から、沖縄での軍事基地拡大に対する県民の闘いを支持してきたし、今後も支持する。沖縄は、世界に類を見ない豊かな自然と独特な文化がある。軍事基地の島ではなく、沖縄の人々の島であり続けなければならない。沖縄は世界の人々、文化、貿易が行き交うターミナルとしての環境が整っている。将来の世代のためにも、この豊かな環境を活用し、平和的な発展を目指されることを切に願うー。
◆東西冷戦終結の立役者で、ノーベル平和賞を受賞しゴルバチョフ元ソ連大統領
 ゴルバチョフ(86)は、核兵器の脅威が高まっている現状への懸念から、琉球新報を通して県民にメッセージを送った。「核兵器は現在もなお、沖縄に保管されているかもしれない」と危惧を示した上で「この問題は県民に真実を公開する必要がある」と指摘した。ゴルバチョフ氏は「沖縄での軍事基地拡大に対する県民の闘いを支持する」と強調し、「沖縄は軍事基地の島ではなく、沖縄の人々の島であり続けなければならない」と、自己決定権の行使を求めた。ゴルバチョフ氏はNHKが昨年放送した番組「NHKスペシャル 沖縄と核」で「冷戦時代、沖縄に多数配備されていた核兵器に関する情報を知った」とし、現在も沖縄に核が配備されている可能性を危惧した。
 ゴルバチョフ氏は85年の米ソ首脳会談で「核戦争は一切起こしてはならない」などとする共同宣言をレーガン米大統領と発表するなど核軍縮に積極的に取り組んできたことを強調した。その上で「沖縄での軍事基地拡大に対する県民の闘いを支持する」と、名護市辺野古の新基地建設反対運動にエールを送った。沖縄を「世界に類を見ない豊かな自然と独特な文化がある」とし、沖縄の将来像について「世界の人々が行き交うターミナル」として「平和的な発展を目指すべきだ」と強調した。

 関係者によると、ゴルバチョフ氏は3度の沖縄訪問で「海岸の美しさに驚嘆した」と語り、「自己決定権」という言葉を使って「こんな恵まれた環境下にありながら、沖縄人がその特性に気付かず、自らが豊かな明日への十分な可能性を閉ざしているとしたら、極めて残念なことだ。次世代の子どもたちのためにも、平和で豊かな発展は、沖縄人の手の内にあることを、もう一度考えてほしい」と述べ、自己決定権の行使を求めたという。
2月4日投票の名護市長選が注目されている。名護市の勝利を願うのは、日本人だけでなく、世界の平和を願う人々も同jじ気持ちなのだ。
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沖縄本土復帰45周年 差別と基本的人権無視

沖縄本土復帰45周年 差別と基本的人権無視 017・5・15
  今日は沖縄の本土復帰45周年である。今日送られてきた『「立憲フォーラム通信694号』」(5月15日号)に以下のような記事があった。『オキナワと憲法』(法律文化社)や、『沖縄・読谷村の挑戦』(岩波書店)などの著書を出版し、メディアや現地での講演している早稲田大学教授水島朝穂さんの「直言」が載せられていた。以下に紹介する。
ー私は20年以上、沖縄の問題について発言・発信してきた。目下、安倍政権は、沖縄県や県民の主張に一切聞く耳をもたぬという姿勢を貫いている。ここまでかたくなで、あからさまな態度をとった政権はこれまでになかった。「沖縄は日本ではない」という植民地感覚が米軍にも中央官庁の出先にもあり、政府も沖縄に対しては、本土の地方自治体には決してとらない強引かつ傲慢なやり方で押し通す。菅義偉官房長官は、45年前まで「植民地総督」(琉球列島高等弁務官)が使っていた「ハーバービュークラブ」跡に立つホテルに翁長沖縄県知事を呼びつけ、沖縄県民の怒りをかった。
 北部の高江で起きている現実は、昨年私も直接目撃したが、これが本土のどこかで起きれば大騒ぎになるのに、メディアの「静けさ」は一体何だろう。本土の人々の沖縄への無関心は、「(北緯27度線の)海に見えない線が引かれて、沖縄の人々は本土と切り離された」状態を許している。トランプ政権の誕生を契機に、直言「「壁」思考の再来」を出したが、これをヒントにした朝日新聞の企画「分断世界「壁」は何を守るのか」(『朝日新聞』2017年5月6日付)のなかで、私は、「北緯27度線に「壁」がある。沖縄と本土を隔てる海上に一線が引かれている」と語っている。いま、「本土の沖縄化」と「沖縄の復帰前化」が進んでいる(『週刊金曜日』2017年4月28日/5月5日合併号31頁の拙稿の指摘)。―
◆本土の改憲反対63%、沖縄の反対44,2% 悲痛な戦争体験忘れるな
 水島教授の指摘の通り、沖縄に対する差別と米軍基地の押しつけはまったく米軍占領時代と変わっていない。復帰45周年の今日も、米軍占領時代に作られた日米地位協定はまったく改正されていない。2009年、民主党政権がマニュフェストで、その改定をすると約束したが、辺野古基地反対から容認へ変わった時点で、民主党も日米地位協定改定を一切言わなくなった。
 朝日新聞が四月に調査した改憲について世論調査では、憲法9条は「変えないほうがよい」63%(昨年調査68%)、「変えるほうがよい」29%(同27%)。安倍政権下での改憲に「反対」は50%(同58%)、「賛成」は38%(同25%)。
 琉球新報社は3日の憲法記念日に合わせて4月末、憲法9条の改正是非について、沖縄県民を対象に電話世論調査を実施した。憲法9条に関する質問では「堅持すべきだ」との回答が44・2%で最も多く、「改正すべきだ」の21・7%を22・5ポイント上回った。賛否保留が多くなっていることに注目すべきだ。沖縄は憲法九条ともっとも遠い存在となっているのだ。




沖縄は一人じゃない元米軍人座り込み

沖縄は一人じゃない元米軍人座り込み 16・9・7
 アメリカという国は、いろいろな問題はあるが、他国の人権侵害や環境破壊に公然と反対するという気風は残っている。例えば昨年来、米国の元軍人が一週間、辺野古の米軍基地移設計画に反対して座り込みを行った。そして日本の警官隊に実力で排除される姿を見た。そのとき、日本の自衛隊の元隊員が、米国内の人権侵害などに対して抗議行動することがあるだろうかと考えた。アメリカでは最大の退役軍人団体「ベテランズ・フォー・ピース(VFP)」が抗議行動に立ち上がっている。
 【平安名純代・沖縄タイムス米国特約記者】の報告によれば、米市民団体「ベテランズ・フォー・ピース(VFP)」は8月18日には、米カリフォルニア大学バークレー校で開いた第31回年次総会で、東村高江周辺のヘリパッド建設工事の中止を求める緊急非難決議案を可決した。米国で同計画をめぐる非難決議が採択されるのは初めて。名護市辺野古の新基地建設中止やオスプレイの全機撤収などを盛り込んだ決議案とあわせ、全米で最大規模の退役軍人の会が、沖縄関連の2本の決議を採択したことで、米国内における新たな沖縄支援の流れを形成しそうだ、とあった。その具体的な行動が9月4日の沖縄タイムスによって報じられた。
◆海兵隊駐留 意味なし」シュワブ元大尉
―9月5日午前、背中に「やんばるの森を守ろう」などと記された黄色いTシャツを着た31~79歳のメンバー6人は座り込んだ。機動隊員4人に両手両足を捕まえられて排除されるが、何度も座り込む。ウィル・グリフィンさん(31)は「日本の警察はまだ優しいね。米国だったら蹴り飛ばされ、もっと乱暴な扱いを受けるだろうよ」と笑い飛ばす。マイク・ヘインズさん(40)はイラク戦争を経験。テロリストがいるとされた家屋の玄関を片っ端から壊し、中に入った。「でも普通の家族ばかり。米情報部からの多くの情報は間違いだった。私たちがテロリストだったことが分かった」。今でも家の中で泣き叫ぶ子どもたちの声が脳裏から離れない。マイク・ヘイスティーさん(71)は「米軍が世界各地でやっていることを止めないと、世界中を破壊するおそれがある」。だから高江も止めている。 世界に約800カ所ある米軍基地で韓国、ドイツ、エジプト各地で反基地運動が起きているという。グリフィンさんは現場を離れる際、こう付け加えた。
「沖縄は一人じゃない」メンバーは高江の闘いを「海兵隊より勇敢だ」と評し、今後も連帯した闘いを誓った。キャンプ・シュワブの第3海兵師団戦闘強襲大隊で大尉を務めたマシュー・ホウさん(43)は6日までに沖縄タイムスの取材に応じ、中国や朝鮮半島の有事で、「在沖海兵隊は決定的な役割を果たせない。沖縄に駐留する軍事機能的な必要性はない」と主張した。ホウさんは1998年から2009年まで米海兵隊に所属し、00~02年の3年間、沖縄に駐留した。日米両政府は海兵隊の沖縄駐留の理由として、潜在的紛争地域に対する地理的優位性や抑止力維持を挙げるが、元海兵隊幹部は「駐留の必要はないが、地元住民が反対するから出ていくというわけにはいかない。周辺諸国に米国の力を見せつけたいという意味はあっても、軍事的な意味はない」と疑問を投げ掛ける。在沖海兵隊が、兵士を運ぶ大型の艦船や航空機といった輸送手段を持たないことが問題と指摘。中国や朝鮮の有事では米本土から海兵隊員を運び、沖縄の海兵隊員は「最後まで置き去りになる」との見方を示す。さらに米軍の朝鮮有事作戦計画(OPLAN)でも、真っ先に駆けつけるのは米本土の部隊であることが明らかになっていると証言した。(特別報道チーム・福元大輔)

 沖縄のこころは知らず安倍稲田 漫歩
      (写真 抗議座り込み元米軍人ら 沖縄タイムス)

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沖縄県議選与党勝利 辺野古反対派が11連勝

沖縄県議選与党勝利 辺野古反対派が11連勝 16・6・12
 注目の沖縄県議選挙は6月5日、投開票された。一月の宜野湾市長選挙で自公などが全力投球をした現職が6,000票余の大差で勝利した。翁長知事が推した候補者の予想以上の大敗に衝撃が走った。6月の県議選の結果が7月の参院選における現職の島尻安以子対元宜野湾市長の対決となったなかでの第一戦となった宜野湾市長選挙の敗北は島尻陣営を元気づけさせる結果となった。したがって6月の県議選こそ参院選の帰趨を決定するものとして注目された。今回は初めて翁長県政与党となった「オール沖縄」が迎える初の県議選挙でが27議席の与党と自民系16議席、中立6議席の結果となった。完勝といえる。
 翁長知事は与党勝利が確定した6日未明の記者会見で以下のように述べた。「議席数48の中で、24議席でほっとし、25議席で勝利宣言、26以上は大勝利と考えていた。一年半の県政運営にご理解をいただけたと思う」。この知事の大勝利発言は過去二回の県議選の野党過半数とは異なる状況で知事与党の「オール沖縄」の県議選勝利には深い意味が込められている。それは過去二回の県議選における野党過半数は仲井真知事時代の選挙でありそれぞれ背景が異なっている。08年の野党過半数は、小泉政権の社会保障政策の下で、後期高齢者医療制度が新設され、沖縄の高齢者が全国で最大の負担を強いられることになった。旧来の保守層も反発したことが野党過半数の原動力となった。もちろん辺野古移設反対派、野党候補はそれぞれに持っていたが、主なる争点は「後期高齢者保険制度」問題であり、これは小泉自民党政権に対する県民の反乱だった。
 010年の県議選における野党過半数は、民主党政権の下で、消費税値上げというマニフェスト背反と辺野古県外国外移設への批判が、自民党知事の仲井真県政への反発とつながって野党勢力が過半数となった。当時は自民党も形の上では辺野古移設反対の県民世論に迎合していたが、依然としてあいまいな仲井真知事に対する批判が野党勢力の過半数獲得につながり、民主党県議の壊滅的敗北となった選挙であった。今回の県議選は、その後の県知事選、総選挙で翁長知事が仲井真知事と対決し、保守層をふくめた保革を超えた「オール沖縄」勢力が県知事選、衆議院選で圧勝した後の県議選だった。
 安倍自民党政権は「辺野古が唯一の選択肢」という日米合意を貫徹するためにあらゆる手段を弄した。まず島尻を先頭に自民党国会議員団全員を「辺野古移設賛成」に回帰させ、その上で仲井真知事に3000億円の札束を積んで「辺野古移設反対」の看板を「辺野古が唯一の選択肢」といわせることに成功した。その裏を取り仕切ったのは「辺野古移設反対」から真っ先に「辺野古移設賛成」に転向した島尻安以子である。一月の宜野湾市長選挙は予想外の6000余の大差で現職市長が再選されたことで「翁長体制崩壊の兆し」とも見られた。同時に元宜野湾市長で選挙戦の責任者だった伊波洋一の責任を問う声も起こった。選挙総括会議で「伊波では参院選を戦えない」という不協和音さえ聞こえる状況だった。翁長知事の「大勝利」発言には、そういうもろもろの問題を抱えながらの県議選で、初めて翁長知事与党の「オール沖縄」勢力が完全に県議会勢力の過半数を制したよろこびが込められている。本土の民主党政権、自民党政権に常に裏切られながらも、沖縄の辺野古移設反対は07年から三回の参院選、三回の総選挙、三回の県議選で全て勝利、知事選も辺野古移設反対の知事が二回当選、選挙後民主菅政権、安倍政権と政権は辺野古移設を掲げたが、沖縄では選挙区で全滅した。07年以降計11回の全県選挙で県民はことごとく「辺野古ノー」と突きつけた。この沖縄県民の意志を踏みにじる本土政党やアメリカ政府に民主主義を語る資格はない。
  辺野古勝つ ブーゲンビリアの 花燃えて 漫歩

辺野古「和解」と「本土」民衆運動

辺野古「和解」と「本土」民衆運動 16・3・24
 参院選挙を4カ月後に控えて、沖縄辺野古新基地建設運動は新たな段階を迎えた。警視庁機動隊まで投入して、あれほど工事強行などで民意を無視してきた安倍政権が裁判所の勧告による和解に応じた。さまざまな見方がある。以下は友人の毛利孝雄氏から送られてきた見方である。以下にその全文を掲載します。毛利氏は長年沖縄現地に住み込んで沖縄戦等の研究を重ね、現在は東京に居るが、しばしば現地を訪れている。今回も沖縄辺野古への座り込みなどを行って帰郷したばかりだ。

関係各位、友人の皆さんへ-「沖縄の思い×沖縄への思い」 No.11      2016.03.21
毛利 孝雄(沖縄大学地域研究所特別研究員)
E-mail:mochan-123daaa@tbz.t-com.ne.jp `辺
◆野古「和解」と「本土」民衆運動の課題
 去る3月4日、辺野古新基地建設をめぐって、大方の予想を裏切る「和解」が発表された。国が沖縄県を訴えていた「代執行訴訟」で、福岡高裁那覇支部が示した「和解案」に双方が合意し、工事は中止されている。「和解案」の要点は、次の通り。
①国は訴訟を取り下げ、埋め立て工事を中止する。
②国と県は円満解決に向けて協議を行う。
③国は「埋立承認取り消し」の是正を指示し、県は不服があれば国・地方係争処理委員会に審査を申し出る。
④係争委の結論に対し県は訴訟を提起でき、確定判決には双方が従う。
 以下、思いつく点を書きとめる。
■ 緒戦での勝利的「和解」
 周知の通り、沖縄では一昨年の名護市長選以降、名護市議選・県知事選・総選挙沖縄選挙区といずれも「辺野古に基地はつくらせない」とする候補が当選し、これ以上ない明確な形で民意を示してきた。翁長知事はこの民意に立って、仲井真前知事による「埋立承認」の瑕疵について検証を行い「埋立承認取消」を行った。
 手続きの限りを尽くした沖縄県の対応に対し、国・政府は本来は国民の権利救済制度である行政不服審査法を使って、同じ政府内の国交大臣に「埋立承認取消」の執行停止を申し立てた。さらに「埋立承認取消」を撤回させるために、是正の指示など地方自治法に定められた手続きを省略して、いきなり「代執行」訴訟を起こすなど、「法治国家」が聞いてあきれるほどの対応を取ってきた。すべては、辺野古工事をストップさせないためにである。
「代執行」裁判における福岡地裁の訴訟指揮等から判断すると、国側のこうした恣意的な対応に対して、地裁は国側敗訴を示唆したものと思われる。国・政府は、敗訴の中での6月県議選・7月参院選を避けるために「和解案」を受け入れ、その間に“オール沖縄”の分断を計ろうということだろう。埋立工事は半年から1年ストップするといわれている。
 国を工事中止と「和解」に追い込んだ力は何だったのか。昨年7月8日『沖縄タイムス』社説「辺野古座り込み1年」のなかに、次の一節がある。
「ゲート前での座り込みや辺野古の海でのカヌー隊の体を張った行動を、島ぐるみ会議メンバーが支え、それを県と名護市が行政としてバックアップする。新基地建設に反対する市民らの運動は、これまでにない質と規模を備えた新たな民衆運動へと成長している。」
 現場を中心とする民衆運動と県知事・名護市長のぶれない姿勢が、国・政府の横暴をストップさせた意義は大きい。そのことを、まず確認したい。
■「和解」で国・政府の姿勢が変わることは期待できない
 安倍首相は「和解」同日のコメントで「辺野古への移設が唯一の選択肢であるという国の考え方に何ら変わりはない」と述べ、石井国交大臣は「和解」からわずか3日後の3月7日に、翁長県知事の「埋立承認取消」処分への是正指示を行うなど、国側にまともに「協議を行う」意思は感じられない。
 福岡地裁の和解勧告文は、国と県の協議のあり方について「本来あるべき姿としては、沖縄を含めオールジャパンで最善の解決策を合意して、米国に協力を求めるべきである」との指摘まで行っているのであり、この趣旨に従えば、そもそも「辺野古が唯一の選択肢」ということ自体がありえないことといわねばならない。
「和解」のなかでおそらく多くの人が警戒している点は、「確定判決には双方が従う」とした前記④項だろう。
 この点について、翁長知事は県議会での緊急質問に答えて「裁判所の判決には行政として従うと話したが、承認取り消しに伴う2件の訴訟の和解だ。今後、設計変更などいろいろあるが、法令に従い適正に判断する。今日までの(新基地建設反対の)姿勢を持ちつつ対処していきたい」と述べ、国の是正指示に関する訴訟で県が敗訴した場合でも、知事権限を行使して基地建設を阻止する考えを示している。
 また、この点については金高望弁護士の明快なコメントが、北上田毅さん(沖縄平和市民連絡会)のブログに掲載されているので、引用しておきたい。
「『是正の指示』の取消訴訟で県が敗訴した場合も、仲井真前知事の埋立承認が復活するだけ。新たな問題が生じた場合は(知事は埋立)承認の撤回ができる。そうでないと、国は埋立の過程でどんな違法を犯しても取り締まれないということになる。また、将来の設計変更の承認申請に対し、環境への影響等を審査して判断するのは当然である。一方、この『是正の指示』の取消訴訟で国が敗訴した場合は、仲井真前知事の埋立承認は完全に効力を喪失する。国はこれ以上とる手立てはなく、新基地建設は頓挫する。」
 いずれにしても、国が県との和解協議に応じた意図は、これまでの工事を一時中断しての協議がそうだったように、その期間を利用していかに“オール沖縄”を分断し、辺野古推進の条件をつくり出すかに尽きるだろう。そうさせないためにも、ここではふれないが宜野湾市長選敗北のていねいな検証と総括が、“オール沖縄”側には問われているように思う。

■ 辺野古新基地をめぐる「現場」は全国に広がっている
 辺野古現地での阻止行動の中心を担っている「ヘリ基地反対協」は、①機動隊、海保、民間警備会社の撤退、②ゲート前の警備車両と波形鉄板の撤去、③大浦湾の臨時制限区域の撤廃、④フロート、オイルフェンス、コンクリートブロック撤去、作業船の撤退、⑤陸上のすべての関連工事の中止-の5点をあげ、「それなくして和解も円満解決もあり得ない」との声明を発表し、現場からの具体的課題を提起している。
 また、「沖縄・生物多様性市民ネットワーク」は声明にあたって、あえて次の点を強調している。「大切なことは、①和解の『協議』に透明性を持たせること、②『協議』に県民や市民が何らかの形で関与できる仕組みを設置すること、③『協議』において科学的見地から環境の議論をきちんと行うこと。…これが辺野古新基地建設を20年近く止めてきた『公式』だと思います。」
 辺野古現地での大衆的抗議と監視の行動は、「和解協議」のなかでこそいっそう重要さを増しているというべきだろう。あらためて全国からの辺野古現地派遣を呼びかけたい。
 同時に、辺野古新基地建設の現場は全国に広がっている。辺野古埋立土砂採取地は、九州の奄美群島、佐多岬、天草、御所浦島、五島・椛島、門司、瀬戸内海の小豆島、防府、黒髪島と西日本各地に広がっている。埋立用ケーソンの建造は、三重県津市にあるJFEエンジニアリングのドックで行われている。辺野古受注企業の大半は、大成建設など「本土」大手ゼネコンである。
 西日本の埋立採取地には、おびただしい環境破壊がすでに広がっている。また、佐多岬・五島・奄美の土砂採取地には、核廃棄物最終処分場計画がつきまとっている。掘ったところを核廃棄物で埋め返すというわけだ。辺野古新基地は、原発をめぐる「闇」の部分とも深く結んでいるのかもしれない。
「和解」による辺野古工事中止を受け、これら「本土」の現場においても、少なくとも関連する工事や作業を中止させることは、「本土」側住民運動が果たすべき課題だ。

■「集団的自衛権」の核心的現場としての辺野古
 最後に、新崎盛暉さんの近著『日本にとって沖縄とは何か』(岩波新書)から一節を引用して結びとしたい。
「安保法制(戦争法案)反対の運動は、60年安保闘争、70年安保闘争を越えられるだろうか。それは、次期国政選挙に至る過程での辺野古新基地建設阻止闘争の広がりにかかっているように思われる。辺野古新基地が建設された場合、そして阻止された場合の2つをイメージしてみれば明らかなように、辺野古新基地建設が阻止できるか否かは、沖縄のみならず、日本の、そして世界の、少なくとも東アジアの将来を左右する。」
(2016.3.21記)

      (写真 辺野古現場での座り込み)

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徘徊老人

Author:徘徊老人
80歳の徘徊老人です。
趣味、杖を引いて歩くこと、
お四国歩き遍路、ごみひろい
路上公園などの観察、
キョロキョロ歩き
読書、眠り薬になること多し

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