原発避難者訴訟前橋判決 部分的勝訴と評価

原発避難者訴訟前橋判決 部分的勝訴と評価 17・3・19
  3月18日、前橋地裁は原発避難者訴訟で初の判決を下した。「東電、経済性を優先」 国は対策命令怠るという趣旨の判決文である。しかし計約15億円の請求総額に対し、認容されたのは3855万円にとどまった。産経新聞3月19日朝刊は要旨以下のように報じた。
◆東電と国の責任とを追求した最初の判決
-前橋地裁は17日、国と東電の双方が巨大津波の到来を予見可能だったと判断。「経済的合理性を優先させた」「主張は不合理」と、両者の責任を指弾した。前橋訴訟も含め、全国で起こされている28の同種訴訟の原告数は1万2千人を超える。責任追及の争点はほぼ共通しているだけに、国と東電にとっては厳しい判決となった。訴訟の最大の争点は、東電と国は巨大津波を予見し、事故を回避することができたのか-だった。判決が着目したのが、平成14年7月31日に公表された政府の地震調査研究推進本部の長期評価だ。太平洋の三陸沖北部から房総沖の日本海溝でマグニチュード8クラスの津波地震が発生する確率を「30年以内に20%程度、50年以内に30%」と推定していた。具体的根拠はない」とする東電に対し、判決は「長期評価は地震学者の見解を最大公約数的にまとめた合理的なもの」で、公表の数カ月後には「津波が来ることを予見可能だった」と判断。東電が15・7メートルの津波が到来するとの試算結果を得た20年5月には「津波の到来を実際に予見していた」と踏み込んだ。その上で、非常用電源の高所設置などの対策で事故は防げたのに、「経済的合理性を安全性に優先させたと評されてもやむを得ない対応を取ってきた」「約1年間でできる暫定的対策すらしなかった」と東電の対応の不備を列挙した。厳しい目を向けられたのは、国も同様だ。国が津波を予見可能だった時期は、東電と同時期の「長期評価公表から数カ月後」だったと認定。東電による自発的対応が「およそ期待困難な状況」と認識していたのに、事故を回避するための対策を取るよう東電に命令する権限を行使しなかった、と指摘した。国は「当時は規制権限がなかった」とも主張したが「裏付けに欠ける」「不合理で採用できない」と退け、国の責任は「東電と比べて補充的なものとはいえない」と、東電と同額の賠償責任があるとした。ー
◆全国の避難者訴訟に与える影響大
 計約15億円の請求総額に対し、認容されたのは3855万円にとどまった。毎日新聞3月19日は以下のように報じた。ー笑顔なき一部勝訴だった。17日の原発避難者訴訟の判決で、前橋地裁は東京電力と国の賠償責任は認めたものの、命じられた賠償額は原告の請求からは程遠かった。古里を奪われた代償を求めて3年半。大半の原告が周囲に知られないように名前も伏せ、息をひそめるようにして闘ってきた。「もっと寄り添ってくれる判決を期待していたのに」。苦労が報われなかった原告の顔には落胆の表情が浮かんだー
 とはいえ、東京電力と国が、津波が予見されたのに施策を講じなかった責任を明確にした、回の前橋判決は、全国29カ所で提訴されている原発避難者一万数千人の訴訟に大きな影響を及ぼすことは確実だ。
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トマスさんの日記から青田恵子の詩

トマスさんの日記から青田恵子の詩 17・3・11
 メル友のトマスさんの「アラ古希日記』14年1月7日、からの転載です。トマスさんのブログは一昨年2015年夏以降途絶えてしまいました。
12月15日、滋賀県の大津市で滋賀県の10団体が協賛する「願いはひとつ 原発のない社会へ」という南相馬市からの避難者と中嶌哲演さんの講演と意見交流を中心にした集会が開催されました。 
その集会で、講演者の青田さんの奥さんが朗読した詩がとっても素晴らしかったので、ご本人の了解を得てご紹介させていただきます。こんなものが役に立つなら、どんどん広めてくださいとのことです。相馬弁は味があんだ~。ぜひ、一読して下さい。
『拝啓関西電力様』
     青田 恵子
エアコン止めで、耳の穴かっぽじって
よーぐ聞け。
福島には、「までい」っつう言葉があんだ。
までいっつうのは、ていねいで大事にする
大切にするっちゅう意昧があんだ。
そりゃあ、おらどこ東北のくらしは厳しかった。
米もあんまし穫んにぇがったし、
べこを飼い
おかいこ様を飼い
炭を焼き
自然のめぐみで、までいにまでいに今まで
暮らしてきた。
原発は いちどに何もかもを
奪っちまった。

原発さえなかったらと
壁さ チョークで遺書を残―して
べこ飼いは首を吊って死んだ。
一時帰宅者は、
水仙の花咲く自宅の庭で
自分さ火つけて死んだ。
放射能でひとりも死んでないだと……
この うそこきやろう 人殺し
原発は 田んぼも畑も海も
人の住む所も
ぜーんぶ(全部)かっぱらったんだ。
この 盗っ人 ドロボー
原発を止めれば
電気料金を二倍にするだと………
この 欲たかりの欲深ども
ヒットラーは毒ガスで人を殺した
原発は放射能で人を殺す
おめえらのやっていることは
ヒットラーと なんもかわんねぇ。
ヒットラーは自殺した

おめえらは誰ひとり
責任とって 詫びて死んだ者はない
んだけんちょもな、おめえらのような
人間につける薬がひとつだけあんだ。
福島には人が住まんにゃくなった家が
なんぼでもたんとある
そこをタダで貸してやっからよ
オッカアと子と孫つれて
住んでみだらよがっぺ
放射能をたっぷり浴びた牛は
そこらじゅう ウロウロいるし
セシウムで太った魚は
腹くっちくなるほど 太平洋さいる
いんのめぇには、梨もりんごも柿も取り放題だ。
ごんのさらえば
飯も炊けるし、風呂も沸く
マスクなんと うっつぁしくて かからしくて
するもんでねえ
そうして一年もしたら
少しは薬が効いてくっかもしんにぇな

ほしたら フクシマの子供らとおんなじく
鼻血が どどうっと出て
のどさ グリグリできっかもしんにぇな
ほうれ 言った通りだべよ
おめえらの言った 安全で安心な所だ。
 さあ、急げ!
荷物まどめて、フクシマさ引っ越しだ
これが おめえらさつける
たったひとつの薬かもしんにぇな。

【註】相馬弁の解説
①んだげんちょも…だけれども
②腹くっちく…腹いっぱい
③いんのめえ…家の前
④ごんの…焚き物にする小枝や落ち葉
⑤うっつぁし…うっとうしい
⑥かからし…わずらわしい

小泉元首相 原発推進論者の「安全」うそ 

小泉元首相 原発推進論者の「安全」うそ 16・11・5   
 いま日本で最も明確な原発即ゼロ論者は小泉元総理だ。民進の「2030年代原発ゼロ」、小泉元首相がダメ出し、という見出しで朝日新聞が報じている。以下はその要旨だ。
 小泉純一郎元首相が4日、新潟市で講演し、共産、社民、自由の3野党が推薦した米山隆一・新潟県知事の当選について「野党が一本化し、原発ゼロを争点にしたら与党は負けると分かった。この影響はあまり表面に出てきていないが大きい」と、国政選挙に影響するとの見方を示した。講演後、記者団には「野党がこれに気づけば、自民党も安閑とはできない。野党が変わると自民党も変わらざるを得なくなる」と述べた。支持母体の連合に配慮して原発政策を明確に主張できない民進党については、「電力関係、原発推進の労組票は50万もない。500万、5千万の票をどうして獲得しようと思わないのか」と話した。民進が掲げる「2030年代原発ゼロ」も「公約は分かりやすく短く言わなければダメ。30年代ゼロにする? 今認める? わかりにくい。今ゼロを宣言した方が国民も企業も、準備しやすい」と注文を付けた。(関根慎一)朝日新聞デジタル11・4)
 小泉氏の明快さに比べ、民進党の野田幹事長や連合会長らはアホというしかない。菅元総理も即原発ゼロではない。2030年代原発ゼロというが、大間原発などの工事再開を認めた。究極のところ原発ゼロは2040年代以降となる。それを反省もせずにいるから、民進党に国民の支持は集まらないのだ。小泉元首相は、東京新聞の一問一答でも要旨以下のように述べている。(東京新聞10月26日)
 -新潟、鹿児島両県知事選で、原発再稼働に慎重な候補が勝利した。
 「目に見えない、うねりが出てきた。原発に対する不安、懸念がいかに強いかを表している。衆院選に影響がある。野党が候補を一本化し、原発ゼロを争点にしたら、自民党が勝つか分からない。野党が勝つのではないか。小選挙区で候補者調整をすれば、自民党にとって脅威だ。今までは争点隠しされた。これからは影響がある」
「(民進党は)最大の争点が原発だと分かっていない。野党がだらしないから与党は楽だ。野党が原発ゼロを言い出したら、原発再稼働について、自民党から『実は反対』という議員が出て、ごたごたする」
 -今、現職首相なら原発ゼロで信を問うか。
 「当たり前だ。野党は真っ青になる。首相が言えば、反対できない」
 -郵政民営化と比べるとどうか。
 「簡単だ。郵政はもっと厳しかった。自民党も反対、全政党が反対だった。非常識と言われながら本当によく勝った。野党は原発ゼロに反対していない。自民党は民意を無視している。民意を無視する政党が、政権を持続できるわけがない」
  -「ポスト安倍」はどうすべきか。
 「野党が原発ゼロを争点にしたら、自民党は有権者の動向に敏感な政党だから、候補者の岸田文雄外相や石破茂前地方創生担当相は(どう対応するか)分からない。自民党総裁選にも大きく影響してくる」
 -原発ゼロの国民運動に手応えがあるのか。
 「感じている。国民はいずれ分かってくれると思い、講演を続けてきた。判断に間違いはない」
 【原発政策】
 -即、原発ゼロか。
 「もちろん。(東京電力福島第一原発事故から)五年。稼働中の原発は、ほとんどゼロだ。自然エネルギーで賄える。核燃料廃棄物は有害性が消えないのに、処分場がない。新規制基準は米国より甘い。避難計画もテロ対策も弱い。原発を攻められたら日本はおしまい。日本に向けた核爆弾を持っているようなものだ」
 「東京電力が支払えず、政府が(いったん肩代わりする形で)支援する賠償額は五兆円で足りず、九兆円に引き上げられた。最近また追加支援を求めている。原発は金食い虫だ。原発推進論者の『安全、コストが安い、クリーン』とのスローガンは全部うそだ」 -首相在任中の原発政策を反省しているか。
 「専門家や電力会社の言うことを信じていた。引退し勉強して、うそと分かった。当時、分かっていれば、とっくにゼロにしていた。論語の『過ちては改むるにはばかることなかれ』だ」
 」

希望の牧場で汚染牛を飼育する吉沢正巳の訴え

9・22原発大集会と希望の牧場の神輿 16・9・23
 昨日は「9・22さよなら原発さよなら戦争大集会」だった。朝から土砂降りの雨で出かけるのを渋った。先日雨上がりの公園で滑って転んで怪我はなかったが、老人は雨の日は要注意と友人から忠告された。それでも午後1時半に傘をさして会場の代々木公園を覗きに行った。集会は正午から始まっており、すでに第二部に入っていた。落合恵子さんのメッセージが朗読されていた。幸い午後2時過ぎには雨も小降りとなって上がってきた。良かった。この雨では閑散としていると思っていたが会場いっぱいに雨傘が広がって居てほっとした。主催者は9千5百人と報告したが、この大雨の中で全国から参加した人たちに敬意を表した。
 会場を例によってぶらぶら歩いて観察していると、かねて関心のあった「福島希望の牧場」の牛の大きな模型の神輿が置かれていた。ああ、これが有名な福島県浪江町で原発から10キロあまりの避難地域で、いまなお汚染牛360余頭の飼育を続けている吉沢正巳さんの有名な牛の模型だなと思った。国会の原発集会などで吉沢さんの熱烈な汚染牛飼育の話を聞いたこともあるが、牛の模型に出会ったのは初めてだ。そこへ吉沢さんがあらわれたので挨拶した。吉沢さんは「これから牛の神輿担ぎをやるから」と言われて「私も手伝います」と言ってしまった。しかし一度神輿の棒を手に持って持ち上げようとしたがビクともしない。
 大変なんことになったと後悔した。集会が終わるとデモ参加者に「神輿を担ぐから参加して」と吉沢さんが声を掛けるがなかなか人は集まらない。徘徊老人も必死に「神輿担ぎに参加して」と声を張り上げた。ようやく屈強な若者やオジサン、オバサンなどが数人でやっと担ぎ上げた。徘徊も肩を入れようとしたが幸運にも背が低い爺さんは、神輿の棒に肩が着かず担げない。やむを得ず後ろに回って痛めていない右の手を使って支えるお手伝いをした。それでも「今夜肩が痛むだろうな」などと思って居るのだから救いがたい。「わっしょい、わっしょい」と声を上げて一回りしたが、もう全員がクタクタで終わりになった。
 降ろした神輿のそばで、吉沢さんが即興の演説を始めた。丸い時限爆弾のような球を持ち上げて「みなさん、安倍マリオです。2020年は危ない。東京直下型地震、原発事故で日本は危ない。東京オリンピックどころではない。福島だってアンダーコントロールなど言っているが未だに放射能汚染に手をつけられない。安倍マリオです。2020年は日本滅亡の危機です」。みんな笑いながら1,000円札のカンパを箱に入れていく。そこへ、いつも原発集会でお馴染みの安倍首相のそっくりさんが現れた。そして吉沢さんの「安倍マリオです。2020年は原発事故も地震も来る、危ないよ、オリンピックどころない」というアジ演説に合わせて、そっくりさんが手を振る。なんともその取り合わせが絶妙で、ゲラゲラ笑いながらの「9・22さよなら原発、さよなら戦争大集会」だった。だが笑い話ではない。震災後5年、いまなお汚染牛を死ぬまで飼うことで、福島原発事故を告発しつづける61歳の男の壮絶な行動に、多くの人が連帯を示しているということなのだ。以下「続き」をクリック「希望の牧場吉沢正巳の訴え」をご覧ください。
 (写真 安倍もどき 希望の牧場の牛模型 吉沢正巳氏)

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管見妄語」の原発擁護論批判

「管見妄語」の原発擁護論批判 16・8・2
 藤原正彦が『週刊新潮』に連載している「管見妄語」は評判らしい。読んだことはないがうわさに聞いていた。ところが最近号では「原発ゼロを決めたドイツのメディアはヒステリーとか、福島原発事故はチェルノブイリ事故とは異なるものだと原発擁護の所見を明らかにしているという。これを読んだ旧知の濱秀和弁護士から「あまりにも不見識だ」と以下のような怒りのコメントが寄せられた。以下にそれを紹介する。
ー藤原正彦なる人は有名人で出自が藤原貞さん、新田次郎という作家の次男である。お茶水女子大の名誉教授で今は作家・エッセイストとして週刊新潮に毎週「管見妄語」と題して執筆している。著書には「若き数学者のアメリカ」「日本人の矜持」「国家の品格」「この国のけじめ」など数多くのものがある。書かれていることは、いずれも、もっともらしく、多くの人の共感を呼んできた。しかし、人間の本性は通常の行動の中では容易に判らないが、あるとき突然馬脚を露わす。2016年6月23日号週刊新潮の管見妄語、まさに妄語と言うべきことが書かれている。
 東日本大震災における原発事故は、チェルノブイリとは本質的に異なるのにドイツのメディアはヒステリーを起こし、メルケル首相は、国内17基の原発のうち8基を稼働中止、6月には2020年までに原発完全廃止を全政党支持のもと決定した。この結果ドイツの美しい田園は風車や太陽光パネルで埋められ、不安定な自然エネルギーの補助としてCO2の元凶たる石炭発電が全発電量の半分近くにまで増加した、という趣旨のものである。
 頭を冷やして考えてみて欲しい。今の世の中で原発を容認。肯定する人間はどう考えても正気とは思われない。理由は単純である。昔からトイレなきマンションと言われてきたように使用済み核燃料の廃棄場所はどこにもない。その再処理の見込みも全くたっていない。その中で稼働している原発の中には燃料として使用した核の燃えかすが取り出されないまま山積みされていくばかりである。高速増殖炉「もんじゆ』も莫大な費用をくうだけで、その運用に何の見通しもたっていない。プルサーマルもうまくゆかない。こんなことはずば抜けて頭のいい『妄語」の筆者の知らないことではないであろう。
 ドイツのメルケル首相の措置にどこに誤りがあるであろうか。美しい田園が放射能で汚染されるより風車や太陽光パネルで埋められた方がはるかにましではないか。石炭発電によるCO2のコントロールの技術の開発の方がほとんど不可能な放射能の制禦より大切ではないか。福島の原発事故から5年すぎ、東北の山野は今もって放射能に汚染されたまま恢復のきざしはなく、被害を受けた弱者は忘れられていくようである。「妄語」の中にはこの弱者に対する惻隠の情のひとかけらも見られない。週刊新潮は原発容認であり、その背後には長州閥政府に対するおもねりがある。戊辰の役以来長州藩閥政府はやらなくてもいい戦をして日本を丸裸にし、最後は、アメリカの属国にまでしてしまった。この現実は否定すべくもない。
 この美しいわが国の山林原野はいつの日か放射能の汚染にさらされる恐れが大である。原発の規制委員会で稼働の審査を厳重に行うなど放射能に対する防御を毎日考えるより、原発を全廃してしまえばとりあえずの危険は防げる。北朝鮮の核開発などはこわくないが、ノドン・テポドンなどのミサイルが日本のどこかの原発に一発ぶち込まれれば、わが国は終わりである。虫酸のはしる安倍晋三首相の顔をみていると、愚衆はかってのナチスのように世を誤らせるものであり「妄語」もこれに荷担しているというべきであろうー
【管見(かんけん)】とは、「狭い見識。視野の狭い考え方。」のこと
【妄語(もうご)】とは、「うそをつくこと。不実な言葉。」のこと。


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徘徊老人

Author:徘徊老人
80歳の徘徊老人です。
趣味、杖を引いて歩くこと、
お四国歩き遍路、ごみひろい
路上公園などの観察、
キョロキョロ歩き
読書、眠り薬になること多し

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