今日の日記
6月の呆け進行度とくに勘違い 6月30日
今月の呆け物忘れは、大きな事件はなかったのを幸いとしなければならない。物忘れして途中で引き返したり、携帯を持つのを忘れたりというようなことはあったが、財布を無くしたり、手帳を落としたりとか、貯金通帳を無くするというような大事件はなかった。ということは呆けは進行していないかというとそうでもない。あちこちと小さな勘違いが多発する。
たとえば、必ず出かけるときに節電の意味もあって、パソコンの電源、ヤフーの電電などすべてスイッチを切って出かけるのだが、帰ってみると、ヤフーのスイッチを切っていない。トイレもラジオを、玄関もすべて電源を切ったつもりが、帰ってみるとトイレに皓々と灯りがついている。しかもトイレの扉が開いている。むかしなら泥棒、と騒いだがいまはあわてない。第一泥棒がトイレするためにだけ入ってくるだろうか。そんなことはありえないとわかったからだ。要するに徘徊老人の勘違いがここにも起こっているのだ。
一番困るのは、日時の勘違いがしばしば起こることだ。約束した日は、来月第一週の火曜日なのに、なぜか今週の火曜日だと勘違いして、あっ遅くなると動転することがある。今週、豊橋から渥美半島に行ったが、本当は28日から29日だったのに、どういうわけか16日と勘違いして、手紙に書いたりしていた。気が付いてあわてて関係者に手紙を送って事なきを得た。手帳にも記入し、カレンダーにも書き込んでいるのに、勘違いと思い込みが重なっている。大事には至らなかったが、これだけは何とかしなければならない。
不思議なことに、これだけ物忘れするのに、この10年間、へんろ用と旅行用に使っている赤いリュックは一度も忘れない。また日常物入れにして持ち歩いている小型の布のできたリュックも一度も忘れない。電車のなかで背負わないで、手に持っていることも多いのだが、ここ数年忘れないから我ながら感心だ。もっとも10年くらい前、地下鉄電車を降りてリュックを忘れ「おおい、待ってくれ」と電車を追いかけたことがあるが、待ってはくれず、なくしてしまったことはあった。
◆映画「ロラたちに正義を」を観る
一昨日から、愛知県渥美半島の伊良子岬にある伊良湖ビューホテルに一泊、昨日帰京。40年前の渥美火力反対運動の代表だった北山郁子女医。同じく福井火力反対運動の西田英郎教授と三人で歓談。たまたま北山女医の86年の生涯を映画に撮る企画があり、山上千恵子監督のインタビューを受けた。
昨日午後帰京し、夕方から上智大学で開かれた映画会へ。竹見智恵子監督の「ロラたちに正義を」を観る。二年前に作られた、フィリッピンの慰安婦問題を取り上げた自主上映映画だ。鮮明な画像に、戦時中に日本軍に輪姦され慰安婦にされたフィリッピン女性たちの証言が記録されている。小学生の少女を水中に沈め脅迫し輪姦。そして軍の慰安婦にした日本軍の蛮行に目を背けたくなる。
差別意識が生んだ悲劇だが、これは足尾鉱毒事件、関東大震災の朝鮮人虐殺、水俣、沖縄、三里塚、フクシマにも通底する。日本軍は虐殺はしない、犯さない、大東亜共栄圏のために戦った、という戦争知らずの人々にこの映画を観て物を言えといいたい。
犯されし少女傘寿の夏夕べ 漫歩
(写真 夏水仙「アラ古希日記」より)

今月の呆け物忘れは、大きな事件はなかったのを幸いとしなければならない。物忘れして途中で引き返したり、携帯を持つのを忘れたりというようなことはあったが、財布を無くしたり、手帳を落としたりとか、貯金通帳を無くするというような大事件はなかった。ということは呆けは進行していないかというとそうでもない。あちこちと小さな勘違いが多発する。
たとえば、必ず出かけるときに節電の意味もあって、パソコンの電源、ヤフーの電電などすべてスイッチを切って出かけるのだが、帰ってみると、ヤフーのスイッチを切っていない。トイレもラジオを、玄関もすべて電源を切ったつもりが、帰ってみるとトイレに皓々と灯りがついている。しかもトイレの扉が開いている。むかしなら泥棒、と騒いだがいまはあわてない。第一泥棒がトイレするためにだけ入ってくるだろうか。そんなことはありえないとわかったからだ。要するに徘徊老人の勘違いがここにも起こっているのだ。
一番困るのは、日時の勘違いがしばしば起こることだ。約束した日は、来月第一週の火曜日なのに、なぜか今週の火曜日だと勘違いして、あっ遅くなると動転することがある。今週、豊橋から渥美半島に行ったが、本当は28日から29日だったのに、どういうわけか16日と勘違いして、手紙に書いたりしていた。気が付いてあわてて関係者に手紙を送って事なきを得た。手帳にも記入し、カレンダーにも書き込んでいるのに、勘違いと思い込みが重なっている。大事には至らなかったが、これだけは何とかしなければならない。
不思議なことに、これだけ物忘れするのに、この10年間、へんろ用と旅行用に使っている赤いリュックは一度も忘れない。また日常物入れにして持ち歩いている小型の布のできたリュックも一度も忘れない。電車のなかで背負わないで、手に持っていることも多いのだが、ここ数年忘れないから我ながら感心だ。もっとも10年くらい前、地下鉄電車を降りてリュックを忘れ「おおい、待ってくれ」と電車を追いかけたことがあるが、待ってはくれず、なくしてしまったことはあった。
◆映画「ロラたちに正義を」を観る
一昨日から、愛知県渥美半島の伊良子岬にある伊良湖ビューホテルに一泊、昨日帰京。40年前の渥美火力反対運動の代表だった北山郁子女医。同じく福井火力反対運動の西田英郎教授と三人で歓談。たまたま北山女医の86年の生涯を映画に撮る企画があり、山上千恵子監督のインタビューを受けた。
昨日午後帰京し、夕方から上智大学で開かれた映画会へ。竹見智恵子監督の「ロラたちに正義を」を観る。二年前に作られた、フィリッピンの慰安婦問題を取り上げた自主上映映画だ。鮮明な画像に、戦時中に日本軍に輪姦され慰安婦にされたフィリッピン女性たちの証言が記録されている。小学生の少女を水中に沈め脅迫し輪姦。そして軍の慰安婦にした日本軍の蛮行に目を背けたくなる。
差別意識が生んだ悲劇だが、これは足尾鉱毒事件、関東大震災の朝鮮人虐殺、水俣、沖縄、三里塚、フクシマにも通底する。日本軍は虐殺はしない、犯さない、大東亜共栄圏のために戦った、という戦争知らずの人々にこの映画を観て物を言えといいたい。
犯されし少女傘寿の夏夕べ 漫歩
(写真 夏水仙「アラ古希日記」より)

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