2月の呆け物忘れ進行度

2月の呆け物忘れ進行度 2月28日
 茫々と世の中のことすべて忘れてしまうような気になることがある。今年になって最も特徴的なことは、人の名前が思い出せなくなった。顔は思い出せるが、名前が出てこない。先日も、よく行く事務所の秘書の名前が思い出せない。そこの理事長にお会いしたいと電話した。秘書嬢の声だったから用件を言って会いに行った。事務所について顔を見ても思い出せない。仕方なく「最近人の名前を思い出せなくて、今日もあなたの顔は分かるけど名前忘れちゃって」と謝った。相手はすぐに「〇〇です」と名前を教えてくれた。
 いちばん困るのは、電話を掛けるとき、顔は思い出せるが名前が出てこない。夜から考えて朝になっても名前が浮かばない。二三日して思い出したがもう役に立たない。
 もう一つ困っているのは、コピーした新聞や資料をちゃんとおいてある所にあるはずがなくなっている。ということは、どこに置いたかの見当が昔は付いたのに、今は全く思い出せない。これに参ってしまう。原稿を書こうと思っても、その資料が見当たらないと仕事ははかどらない。
 先月も書いたが、一年近く書いてきたメモ帳が、昨年11月頃紛失した。旅行中にホテルに忘れたかと電話したがダメ。わずか八畳一間程度の室内をあちこち探したが見つからない。諦めて別の新しいノートで11月はじめか使っている。「まあ命がなくなるわけではないから、ノートくらいたいしたことない」と自分に言い聞かせる。ところが三カ月以上行方不明だったノートが見つかった。今朝なんとなく、昨年の古いカレンダーが残っていたのを、もう捨てようと思って取り上げた瞬間。そのカレンダーの下にノートがあるではないか。やれやれ、結局こういう具合に、目の前にあるものをホテルに忘れたとか大騒ぎしていたわけだ。
 今朝はわれながら笑ってしまった。ラジオ体操の帰りにコンビニによって百円のヨーグルトを買おうと思った。本来ならば、自分で商品を持ってレジの前に行くべきだが、それをすっかり忘れて、係りの青年に「ヨーグルト」と言ってしまった。相手はキョトンとしたが、「はい、分かりました」と自分でヨーグルトを取に行こうとした。やっと気づいて、あわててヨーグルトを取に行って、お金を払った。
 ところが子供の頃におぼえた歌などは、呆れるほど覚えている。ある時、たまに食事に行くなじみの和食堂の同年齢のママが「乃木大将の歌知っている?」と聞くから、「ああ、よく知っているよ」と歌って見せた。「旅順開城約なりて、敵の将軍ステッセル、乃木大将と会見の、ところはいずこ水師営・・・」と歌い出したら止まらないで全部歌ってしまった。我ながら不思議である。
 だが覚えているはずの俳句なども後半は出てくるが前半が全く思い出せないことがある。昨夜から「…山ほととぎす、初かつお」までは思い出せるが前半が出てこない。一晩考えても出てこない。やっと今朝ラジオ体操に行く道すがら思い出した。「そうだ、目に青葉だ」。「目に青葉山ほととぎす初がつお」だった。
 ボート白く池に揃ひて日脚伸ぶ 漫歩
     (写真 千鳥が淵に並んだボート)

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徘徊老人

Author:徘徊老人
80歳の徘徊老人です。
趣味、杖を引いて歩くこと、
お四国歩き遍路、ごみひろい
路上公園などの観察、
キョロキョロ歩き
読書、眠り薬になること多し

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