徘徊的歩き方裏街道人生

徘徊的歩き方裏街道人生 14年9月29日
 台風が大過なくそれて、二三日秋晴れの空が続く。こういう日はなにをおいても洗濯か外歩きがしたくなる。徘徊の歩き方は、国道とか県道のような自動車の排気ガスの充満している道路を避けて歩く。これは1970年代に公害環境問題に首を突っ込んだ頃から一貫している。それはある研究者から忠告されたからだ。当時、東京都の美濃部都政で公害問題の担当局として公害局が発足したばかりだった。そこにいた大平という大気部長に教わった。
 彼は言った。「徘徊さん、道路を歩く時注意することは、まず自動車の排気ガスからできるだけ遠い場所を選ぶ、ということは自動車の側でなく一番遠い建物沿いに歩くことです。また、車の大気汚染よりもっと怖いのはタバコの煙です。これを吸ったり、吸っている人のそばにいるだけで危険です」。そういわれて納得した。それまでふかしタバコ程度だったが、それを止めた。道路を歩く時は、車から出来るだけ遠い位置を歩くようにした。そしてついには、車の走らない裏道を歩くことを発見した。
 たとえば、今住んでいる九段界隈では、九段下から神保町、小川町、神田、日本橋、東京位は、急がない限り徒歩で歩く。それぞれ国道の左右に、車のほとんど通らない裏道がある。神田界隈の裏道通りに、古い昔からの布団屋とかてんぷら屋とか和菓子屋がある。そういう小さな店を発見する楽しみもある。また裏通りにもそれぞれ特徴のる古本屋が点在していて、探していた本を発見する喜びもある。
 10年くらい前に、不眠症で枕に凝ったことがあるが、何万円もする枕よりも、神田で見つけた布団屋にあった、昔ながらのそば殻の枕を千円くらいで買って使っている。これが、結局一番自分に合うということを発見した。排気ガスを吸わないで悠々と歩きながら、作り立ての天ぷらを100円とか150円で買ってくる。このまえ裏通りを案内した友人二人は、その天ぷらをその場でたべて「美味しい」と叫んだ。
 この裏街道歩きの効用は、四国歩き遍路のときに痛感した。2001年からの四国88カ所の1200キロの遍路道を4年で4周した。最初の年は、まったく初体験だから地図の通りに歩いた。歩き専用の遍路道は精々一割から2割しかない。多くは国道県道などの排気ガス一杯の道を歩く。一番参ったのは、国道の長いトンネルを抜ける時だ。30分以上排気ガスの充満しているトンネルを歩いて抜けると、排気ガスで数日間は喉が痛む。これが最大の難行苦行だった。   
 二年目からは国道を抜けないで山越えの遍路道があることを発見した。確かに山越えはきついが、排気ガスの心配はない。緑の山の中を歩いて峠を越える楽しさ苦しさを存分に味わうことができた。9月に年一回の健康診断をクリニックでやってもらった。昨年末から二三カ月、風邪がこじれて難渋したが、肺のレントゲン検査で異常はなかった。裏街道歩きの効用かなと思ったりしている。三十代の終りに、東京都の大気部長に教わった裏街道歩きを意識的に始めてから47年になることに気付いた。
  秋日傘つかず離れず老いふたり 漫歩
      (写真 ツリガネニンジン「アラ古希日記」より)


               a

スポンサーサイト
ようこそ!「老人はゆく」へ
「老人はゆく」へようこそ

徘徊老人

Author:徘徊老人
80歳の徘徊老人です。
趣味、杖を引いて歩くこと、
お四国歩き遍路、ごみひろい
路上公園などの観察、
キョロキョロ歩き
読書、眠り薬になること多し

最新記事
リンク
最新コメント
カテゴリ
最新トラックバック
月別アーカイブ
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR