8月の呆け物忘れ、座敷童子通信3

8月の呆け物忘れ進行度 16・8・31
座敷童子通信 No3
 台風が三つも四つも日本列島襲来。とくに北海道は四つの台風で痛めつけられた。東京は雨は降っても、さしたる台風被害はなく、一昨日の29日、30日の朝もレインコートを着てラジオ体操へ行った。一昨日は参加者6人、昨日は3人、今まで雨中のラジオ体操で3人というのは最小人員だ。会長の88歳の池田先生はラジオ持参で三百六十五日いらっしゃる。お蔭で徘徊老人のような横着者も参加してラジオ体操ができる。
 この冬の二月、俳句仲間の游子さんから「徘徊さんの物忘れは座敷童子のしわざですよ」と教えられた。そうだと思ったとたん、部屋の中で座敷童子と同居するということになった。以来半年余り、お蔭でとんでもない物忘れがなくなった。財布入りのバッグをコンビニに忘れて来たり、上下の入れ歯をどこかに落としたりというような大失態がなくなった。
更に、7月に座敷童子の本場である岩手県宮古市に友人の女性Kさんを訪ねた。彼女は四国歩き遍路の仲間で、13年前に一緒に四国遍路道の空き缶ひろいをした。
 2011年の宮古中心部の津波を生きぬいたKさんの話は、7月のブログに書いた。そのとき宮古の浄土ヶ浜で綺麗な小石を見つけてポケットに入れて帰った。あとでⅯさんから「浄土ヶ浜は国定公園だからホントは小石も拾ってはダメなの」と教わった。なるほどと思ったので手紙を書いて宮古市環境協会にお返しすることにした。
その旨Kさんに電話で伝えた。するとKさんは「そこまでしなくても、その小石を持って四国のお寺さんにお参りして、津波の犠牲者や仲間の菩提を弔った後、お寺さんに奉納したら」というアドバイスをいただいた。というわけで小石二つはいまなおわが部屋の、仏像と一緒に鎮座ましましている。この小石もまた霊験あらたかで、部屋に置くようになってから、無くなったはずの入れ歯が帰ってきた。地下鉄大手町の駅で紛失したと思い込んでいたが、部屋の掃除をして冷蔵庫を移動したところ、その下から出てきた。
友人の達磨さんからもらった小銭入れも失くして「しまった」と思って居たが数日のうちに部屋の中で見つかった。部屋の鍵も失くしてしまったと思って居た。しかしなんとなくそのうちに出て来るだろうと、慌てないでいると一週間くらい経って部屋の衣類を入れる籠の中から現れた。ともかく物忘れはするが、どこからともなく出てくる。やはり座敷童子が悪戯して隠しているのだろう。座敷童子と浄土ヶ浜の小石のお陰で徘徊老人はまことに平穏な日々である。
 とはいえ、年齢相応に気力体力は低下している。もう一日に昼も夜も人に会うということや会議やデモに参加することも無理とわかった。八十代の自覚が足りないで、七十代の延長線上に生きていたことが失敗の最大原因だった。もう無理はできない。頑張ると言っても昔のようにはできない。足も腰も膝もときどき悲鳴を上げるのが分かる。ようやく83歳にして老人は老人らしく玄米雑炊二食の食生活に徹し、毎日食材、主として野菜、豆腐を買いに歩き、その合間に自分の一番やりたいこと、読みたいものを読むという最低限のところに目標を置いた。友人の名前、花の名前、土地の名前など固有名詞は忘れて行く。でも名簿を見ればまた思い出せるのだ。日々静かに歩き、静に考え、無理をしないということで、とんでもない失せ物、忘れ物の恐怖から解放された。ひとえに座敷童子と同居したおかげである。

  留守電につつがなきやと秋の風 漫歩
      (写真 浄土ヶ浜の小石二つ)

        a

スポンサーサイト
ようこそ!「老人はゆく」へ
「老人はゆく」へようこそ

徘徊老人

Author:徘徊老人
80歳の徘徊老人です。
趣味、杖を引いて歩くこと、
お四国歩き遍路、ごみひろい
路上公園などの観察、
キョロキョロ歩き
読書、眠り薬になること多し

最新記事
リンク
最新コメント
カテゴリ
最新トラックバック
月別アーカイブ
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR