漫歩俳句遊び 9月定例句会 16・9・27
 9月の定例句会は、9月9日、兼題は蜩、新涼、席題はもろこし、葉鶏頭。漫歩の提出句は以下の七句。    
  馬追の声に急かされ坂上がる▽
  新涼や生きていたのとハイタッチ◎▽
  蜩や秘すれば花の片想ひ▽
  蜩や別れの言葉なく逝けり◎
  老班の影を濃くして涼新
  情熱といふ酒場在り葉鶏頭
  もろこしの無残や北の暴風雨
 句友の選句▽では三句が、先生の選句では特選◎二句の結果だった。「ハイタッチ」の句は毎朝ラジオ体操に通う6時ころ出会う81歳の老女、クル病で身長が15センチ縮んだ。
港区から通勤してホテルの売店に行く途中だ。年金は7万円くらいだが介護、老齢保険を引かれると5万円。いまなお働かなければ生きて行けない。夏の間会う機会がなかったが、久しぶりに姿をみて「元気なの」とハイタッチした。老女曰く「私は一人で生きて、一人で食事に行ったり、音楽会もひとり。でもそれで楽しんでいるの」。毎朝、背中を丸めて肩に手提げを掛けて歩いてくる。貴重な友人だ。「新涼や生きていたのとハイタッチ」の句が特選に選ばれて嬉しかった。
 「新涼や別れの言葉なく逝けり」の句も特選に選ばれた。この句は、私が数年前からご指導をいただいて健康を回復した野口整体の恩師吉原文子先生の急死を詠んだもの。8月6日にごみ出しのビニール袋を持って転んで頭を打ち脳出血でほぼ即死だったという。亡くなる日まで自分で食生活もきちんとやっておられた。享年96歳だった。吉原先生を知ったのは2011年の12月、古い友人柳沢節子さんの紹介で、高田馬場にある先生の自宅だった。節子さんは13年の夏に乳がん再発であっという間に亡くなった。そして吉原先生もまた。恩師と旧友を偲んだ句が選ばれたことも感慨一入である。
 漫歩の選んだ七句 ▽が特選句
  蜉蝣や机上の旅す異国の地▽
  かなかなの噎びてて渓のゆうまぐれ
  さあ喰えと座卓の秋刀魚の眼かな
  ハモニカの如くもろこし食むるかな
  捨てられぬ父の遺愛の大座卓
  かなかなや寄辺なき身は句を詠みて
  トランクを机がわりに秋さうび
 漫歩が選句した「父の遺愛の大座卓」の句は、後で先生に指摘されて季語が入っていないと分かった。「季語を入れたら選句できた」とおっしゃった。たまにはいいと思う句は取ってしまうことがある。

 
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徘徊老人

Author:徘徊老人
80歳の徘徊老人です。
趣味、杖を引いて歩くこと、
お四国歩き遍路、ごみひろい
路上公園などの観察、
キョロキョロ歩き
読書、眠り薬になること多し

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