ラジオ体操仲間全盲の近藤さんの俳句

ラジオ体操仲間全盲の近藤さんの俳句 17・3;27
 毎朝、ラジオ体操に白い杖をついてやって来るのは全盲の近藤さんである。徘徊と同じマンションの9階に奥さんと二人すんでいらっしゃる。知り合ったのは徘徊がラジオ体操に参加するより以前の、2010年5月半ばだった。あれからまる7年近い歳月が流れた。つい最近、近藤さんから「俳句を作ってみた」という話を聞いた。そこでぜひ見せて欲しいと頼んだ。すると以下のような、ひらかなで書いた俳句を見せてくださった。()内は徘徊が勝手に漢字を入れた俳句にしたが、なんといっても近藤さん自らが書いたひらかなの方が実感があって好ましい。
 かぜにのり さくらにおうや たやすもん
 (風に乗りさくら匂ふや田安門)
 つえついて らじおたいそう げんきでる
 (杖ついてラジオ体操元気出る)
 へんろみち たびびととおる こゑがして
 (へんろみち旅人通る声がして)
 どこでなく うぐひすのこゑ みみしみる
 (何処で鳴くうぐひすの声耳沁みる)
 わがみちに うぐひすのこゑ しょうがくせい
 (が道にうぐひすの声小学生)
 あさはやく にしにむかうは おへんろか
 (朝はやく西に向かうはお遍路か)

 近藤さんに盲目になったときの話を7年前に聞いた。近藤さんが緑内障を患ったのは63歳のときだった。医者からまもなく失明する可能性があると聞かされて、紙問屋の会社を人にゆずった。そして真っ先にヒマラヤ登山に出掛けた。ポーター10人を雇い、ヒマラヤの5500メートル地点まで歩いて登った。「テントは三つで、私と登山隊のリーダーが寝るテント、ポーターたちのテント、そしてトイレ用のテントだった。高山病にかかったりして大変だったが、いちばんやりたことだったから満足した」。その後近藤さんは四国歩き遍路にも挑戦した。あるとき、「春がきたといふことをなんで気づきますか」と問うた。「風が教えてくれます。うぐいすの声でも春がきたと知ります」と言った。うぐいすにも鳴き方の変化があるといふ。はじめは「ホウ」から「ホウ、ホウ」になり、段々声がのびてきて、一週間くらいで「ホウ、ホウ、ホウケキョ」と鳴くようにになる。以来7年間、これからは近藤さんと俳句を楽しもうと思う。
  春立つを風に聴くとや盲人  漫歩
      (写真 近藤さんの平かなの俳句 クリックして拡大)

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徘徊老人

Author:徘徊老人
80歳の徘徊老人です。
趣味、杖を引いて歩くこと、
お四国歩き遍路、ごみひろい
路上公園などの観察、
キョロキョロ歩き
読書、眠り薬になること多し

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