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樺樺美智子さんの「死の真相」 18・6・6

樺樺美智子さんの「死の真相」 18・6・6
 美智子さんの「死の真相」 (60年安保の裏側で) ―60年安保闘争50周年
ちきゅうざ 2010年 12月 24日  評論・紹介・意見より 以下はちきゅう座に掲載された、 御庄博実(丸屋 博)権力による捏造樺美智子の死の真相特集:安保50周年
<御庄博実(丸屋 博)(みしょうはるみ:まるやひろし):医者・詩人>
の一部である。樺美智子の死も、警官隊による警棒の攻撃と首を絞めた扼殺だったとの見方である。
 ー五十年前、検察側は国会構内の警備隊の目前で起こったことをあたかもデモ隊の後方の列で起こった「人ナダレによる」とはやばやと断定し、その後は司法解剖の行われた法医学鑑定書を、再鑑定など学問解釈上の裁をとりながら、虚偽、隠蔽、捏造といったあらゆる手段を用いて、己に都合のよい結論を自ら仕立てた。樺美智子さんの死はこうして隠蔽され、不問に伏せられたのである。長崎暢子さんにお会いして、当夜の実情を聞かせてもらって、僕は検察権力の、巧みな隠蔽、捏造の事実を今更ながら、鳥肌の立つ思いで振り返っている。安保改定時の『核密約』も、やっと白日の下に晒された。六十年安保から五十年、樺美智子さんの司法解剖に立ち会って『死の真相』を知る人は、今はただ僕一人が残されているのでしょうか。僕は樺俊雄先生ご夫妻の「美智子の死の真相を!」というご依頼にやっと応えることができたと思う。
 「歴史の流れ」が、音を立てて足元から聞こえてきます。六十年安保から五十年です。五十年前のこの時間に、僕は樺さんの『死』を知らされました。それから彼女の「死の真相」を尋ねて、うかうかと五十年が過ぎました。 見渡せば、彼女の「死の真相」を知る人は、もう一人も残っていません。 記憶を奮い起こして、書きました。
一九六〇年五月一九日、岸信介自民党内閣による衆議院での強行採決、参議院での議論をへないままの同二十三日の自然成立と、その後の日本外交に大きく影響する条約にしては、異例なかたちで成立した「日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約」。簡単に言えば米ソの対立がはげしい時代、アメリカの対アジア戦略にのっとったアメリカ主導の軍事同盟であったといえるだろう。一〇年間は異議申し立てができない代物であった。(十年後の一九七〇年、もはや六十年時のような大衆デモはなかった)
第六条にいわく。
 日本国の安全に寄与し、並びに極東における国際の平和及び安全の維持に寄与するため、アメリカ合衆国は、その陸軍、空軍及び海軍が日本国において施設及び区域を使用することを許される。しかも、右の基地内は、治外法権となって日本の行政は及ばない。この安保条約締結に反対するデモは、次第に燃えさかり、国会周辺を連日埋め尽くすこととなる。(六月一五~一六日は約十万人)戦時下の空襲・飢餓の痛手による体験がなおなまなましいなかで、アメリカ一方に与し、その戦略に巻きこまれることはごめんだ、という素朴な感情が、多くの人びとをデモへ駆り立てたといえるだろう。
 明治以後、日本が外国と軍事同盟をむすんだのは二回。日英同盟(一九〇二年)と、日独伊三国同盟(一九四〇年)。前者は日露戦争、後者は米英ほかの連合軍との戦争へと雪崩れていった。軍事同盟の危険を肌で人びとは感じとったのではあるまいか。だから、連日、国会を埋めるデモに対し、岸首相が、「声なき声は自分たちを支持している」と語ったとき、早速に、声なき声というプラカードを作ってデモに行くものがあらわれ、これといった組織のない人びとがそのプラカードの後ろに付いて、みるみる膨れ上がっていく現象も起きたのだった。そのようななかで、学生たちが立ち上がり、そこに二十三歳、東大文学部国史科学生の樺美智子もいたわけである。一篇の詩をあげておこう。

   最後に 樺美智子
  誰かが私を笑っている
  こっちでも向うでも
  私をあざ笑っている
  でもかまわないさ
  私は自分の道を行く
  笑っている連中もやはり
  各々の道を行くだろう
  よく言うじゃないか
  「最後に笑うものが
  最もよく笑うものだ」 と
  でも私は
  いつまでも笑わないだろう
  いつまでも笑えないだろう
  それでいいのだ
  ただ許されるものなら
  最後に
  人知れず ほほえみたいものだ
*御庄博実という名前は詩人のペンネームです。本名は丸屋 博。(編集部注)
初出:『ヒロシマ ナガサキを考える』第99号より許可を得て転載
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徘徊老人

Author:徘徊老人
80歳の徘徊老人です。
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